【介護問題】親の老後を見据えて考えておくべきこと3選

【介護問題】親の老後を見据えて考えておくべきこと3選

 

誰にも等しく訪れるものだけれど、どうなるかはわからない。

それが「老後」の問題であり、「介護」の問題です。

自分の老後も心配ですが、その前に必ず直面するのが親の老いであり、介護でしょう。

怪我や病気で動けなくなったらどうしよう?

もし、認知症になってしまったら?

寝たきりになってしまったら…?

 

介護の問題が我が身にふりかかってきたとき、あわてふためくことのないように、今のうちから、未来に起こるかもしれない親の老後問題、介護問題について考えておきましょう。

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いつかくる将来のために考えておきたい介護についての3つのこと

自宅介護か、施設に入れるのか

親が怪我や病気でひとりでは満足に日常生活が送れなくなってしまったり、寝たきりになったり、もしくは認知症になって常にサポートが必要になってしまった場合、

「どうやって介護するか」

が問題になります。

例外はありますが、今日本でよくある介護の例は、親が80代になってからというのが統計的にみて一番多いそうです。

親が同じ年代になったとき、もし介護の問題が起こった場合についてまず考えられることは、「自宅で介護するか。施設に入れるのか」といった点でしょう。

自分が結婚し家庭をもっている場合、またお子さんがいる場合、パートナーや家族がどのように考えるかも問題になります。

住まいのスペースに空きがあるかという現実的な面も考慮しなければなりません。

 

また、施設に入ってもらうのであれば、どこの施設がよいのかを選ぶ必要もあります。もっとも、今は要介護の高齢者はどんどん増えており、入居を待っている人たちがたくさんいます。

いざというときになって、入ろうと思っても、すぐに入れるものではないのです。

とくに、地方自治体などが運営する「特別養護老人ホーム」などは、利用料が安いために、希望者も多く、すぐに入居するのはなかなか難しいのが現状です。

そのときになってから慌てて探し始めても、おそすぎるというもの。

実家の近く、もしくは自分の通いやすい範囲内にどのような施設があるのか、どのようなサービスが受けれられ、費用はどれくらいかかるかなど、

事前に調べて知っておく、選択肢をいくつか持っておくことは必要でしょう。

 

親の希望も聞いておこう

同時に、親が自分の老後をどのように考えているかについても、話をしておくことが大切です。

老後のことや、体の自由がきかなくなってきたら…という話を嫌がる人もいるかもしれません。

でも、話しあって、お互いに意見を交換し、相手がどう考えているかを知っておくことはとても大切です。

 

たとえば、自分は自宅介護をしようと思っていたとしても、

「お嫁さんと一緒に暮らすのは、気が引ける」

「子供に下の世話をさせてくはない」

と、親御さんは施設への入居を希望することもあります。

 

親御さんの希望通りにできるかどうかはわからない、と断った上で、自宅での介護を望んでいるのか、施設がいいのか、後者であればどういった施設がいいのかについて、話しあっておくことをおすすめします。

 

費用について考えておく

自宅介護するにしろ、施設に入居してもらうにしろ、考えておかなくてはならないのは「介護費用」です。

たとえば、自宅であれば、介護用のベッドを購入、もしくはレンタルで用意したり、デイサービスやヘルパーさんなどの介護サービスを利用したりする可能性があります。

施設に入居するのであれば、月々の入居費用などがいくらかかるのか、いくらまでなら払えるのかについて考えておかなければなりません。

また、その費用を「誰が」負担するのかという問題もあります。

もし、親御さんの預貯金で施設の入居費用を賄うのであれば、老後のために使える蓄えがどれくらいあるのか、また、月々いくらくらいかかる施設であれば、何年間の間あそこから捻出できるかなど、シュミレーションしておくことは必要です。

 

介護保険についても知っておこう

介護が必要になった人を「要介護者」といい、要介護と認定された場合、介護保険を使うことができます。

施設に入居する場合は、それぞれの施設によって自己負担額が異なりますが、もし自宅介護を考えているのであれば、この介護保険を今のうちからしっかり知っておくことがおすすめです。

介護保険とは、保険金がもらえるわけではなく「介護サービスを受けることができる」という制度のこと。

介護の度合いに合わせて7段階に分けられ、それぞれの段階で1か月に利用できる介護サービスの上限額が決められています。

本人負担はその1割分と、限度額をこえた分の全額です。

どの段階に認定されるかはそのときになってみないとわかりませんが、目安にすることはできます。

「この段階で、ここのデイサービスを受けるのであれば、これだけの金額分のサービスを受けられる」

と目処がたてば、週に何度のサービスを受けることが可能かなど、ある程度の生活の仕方が見えてきます。

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兄弟間での認識を一致させておこう

兄弟がいる場合、「みんなで力を合わせて、分担して、親の面倒を見ていこう」と積極的に和気あいあいとやれればいいのですが、そううまくいかない例は多いものです。

「親の近くにいる次男がやるだろう」

「長男が引き取るはずだ」

「長女が面倒を見るんじゃないか」

と、それぞれがそれぞれに勝手なことを思い、話し合いもしないまま、いざ介護が必要となったときに、押しつけ合いがはじまる…。

親としては見たくもない光景ですが、珍しくはないことです。

親の平和な老後を実現するために、兄弟の間で「いざというときどうするか」についてしっかり話し合い、同じ認識を持っておくべきでしょう。

もちろん、それぞれにパートナーや家族がある場合は、家族の意向もしっかり踏まえておかなければなりません。

長男だからと安請け合いしてきて、すべての介護を妻に押し付ける…。

これもまた珍しくない光景ですが、介護が原因での離婚に発展するケースもまた少なくはないのです。

 

介護の問題は、遺産の問題とも関わってくる

同時に考えておきたいのが、遺産の問題です。

兄弟の中から誰かが介護をすることになった場合、

「それなら、遺産は多くもらえるはず」

と思いがちですが、実は法律の上では、現在のところ介護したことによって遺産が優遇されるような措置は十分には整っていないのです。

これから介護する人に有利になるように法制度を調えようとする動きはありますが、どうなるかはまだわかりません。

ですから、親、兄弟の間で、「介護する人に遺産を多く渡す」ことを共通で認識し、場合によっては遺言書を残しておいてもらうなど、のちのち揉めないようにしておくことが大切でしょう。

また、介護にかかるお金についても、

「親の貯蓄から出す」

「介護に直接関われない人は、月にいくらぐらいを介護する人に渡す」

などといった話し合いを事前にしておき、決めておくことも必要です。

 

誰かにだけひどく負担がかかるような介護は、のちのちの軋轢に発展します。

そうならないように、しっかりと介護する人が報いられるように考えておくことが必要です。

 

準備に早すぎるということはない!

以上、親の介護について考えておくべき3つのことについて、考えてみました。

そのときにならなければわからないこともたくさんあります。

でも、今からでも考え、準備しておけることもまた、たくさんあるのです。

まずは、親がどうしたいか、子がどうしようと考えているのかについて、話し合いをもつこと。

兄弟間で認識を一緒にしておくこと。

どのような介護にするにしても、利用できるサービスや入居しやすい施設などを、探しておくこと。

費用の捻出方法について考え、蓄えの計画を今からすすめておくこと。

 

準備に早すぎるということはありません。

いざ、というときになって慌てふためくことのないように、親の老後にむけて今から真剣に向き合い、考え、行動を起こしてみることをおすすめします。

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